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平成28年度男子U-18日本代表チーム 第3次強化合宿 開催報告

2016年5月24日

ドイツ遠征で自信をつかみ、さらなる強化に励む

ディフェンスを抜く伊藤 領選手(開志国際高校 2年)

 本年7月22日(金)~31日(日)にイランで開催される「第24回FIBA ASIA U-18男子バスケットボール選手権大会」に向けて、平成28年度バスケットボール男子U-18日本代表チームは、5月19日(木)~23日(月)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第3次強化合宿を実施しました。
 第2次強化合宿(ドイツ遠征)で課題に挙がった様々な部分を修正し、さらに磨きをかけるために新たな選手を招集しながら切磋琢磨しています。合宿中は筑波大学にご協力いただき、実戦形式の強化も行われました。

 「国際ゲームでは小さなミスが決定的となってしまう」とトーステン・ロイブル ヘッドコーチが話すように、ドイツ遠征で世界レベルを体感してきた男子U-18日本代表チーム。1勝5敗に終わった「第28回アルバート・シュバイツァー・トーナメント」ですが、「世界レベルでも戦えることやアルゼンチン戦に勝利したことも含めて、選手たちにとっては自信になった大会でした」とロイブルコーチはもちろんですが、他のチームのコーチからも評価されたようです。ヨーロッパチャンピオンのトルコやアメリカを相手に前半はリードを奪ったり、ドイツやセルビアの格上のチームを相手にも大きく点差を離されることなく試合ができていました。

 「ハーフタイムまでリードできるハードなディフェンスをしていましたが、それを40分間できるようにしなければなりません。そのためにはさらにエネルギーと集中力が必要であり、次に何をするかを理解して動くことが試合を通して必要です。また、オフェンス面では、あと15~20点くらい得点力が足りないです。三上(侑希/中央大学 1年)と西田(優大/福岡大学附属大濠高校 3年)に頼りすぎてしまうと、相手もコントロールしやすくなってしまうので、シューターが入らない時でも違う武器を作っていかなければなりません。世界の強豪相手に対戦できたドイツ遠征は、非常に価値のある経験をすることはできました」と、ロイブル ヘッドコーチはドイツ遠征を総括しました。

 ポイントガードとしてチームを引っ張った伊藤 領選手(開志国際高校 2年)は、「ドライブで行ける時にしっかり行けば、得点することもできましたし、自分のペースをつかめることが分かりました。また、ドライブに行けばシューターがあくので、そこでも得点することができました」と話すように、勢いあるドライブでチームに活力を与えています。「外のシュートをもう少し入るようにすれば、オフェンスのパターンを増やすことができます」と、ドイツ遠征を通じてやるべきことが明確になり、さらなるレベルアップを目指して練習に励んでいました。

 ビッグマンの積極的なドライブやエリアの広いシュートもドイツ遠征では手応えを感じられたプレイであり、さらなる強化を進めています。「日本は小さいので、国際大会ではポストから攻めることはできないです。FIBA ASIA U-18選手権でも、中国戦ではその選択はできないので、ドライブしてカットしたり、ボールを動かして攻め手を作るなど、ビッグマンが動くことでチャンスが広がります」と話すロイブル ヘッドコーチ。選手たち自身も、世界やアジアではさらに高い相手に対し、日本と同じプレイでは通用しないことを体感でき、プレイを工夫して打開策を見つけています。

 次回は6月23日(木)~27日(月)に、同じく味の素ナショナルトレーニングセンターで第4次強化合宿を行い、1ヶ月後に迫る本番に備えます。