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平成28年度女子日本代表チーム 第3次強化合宿がスタート
2016年5月17日
フォーメーションの動きを確認し合う選手たち
世界で勝利するためのカギとなるリバウンド練習
FIBAランキング2位のオーストラリア代表を相手に、今シーズン最初の強化試合となった「バスケットボール女子日本代表国際強化試合2016 三井不動産 BE THE CHANGE CUP」を3連敗で終えた平成28年度バスケットボール女子日本代表チーム。
「メダルへの挑戦」を目標に掲げるアカツキファイブにとっても、世界のレベルの高さを目の当たりにすることとなりました。アジアチャンピオンとはいえ、オリンピックでのメダル獲得は一筋縄にはいかず、過去を振り返ってもアジア勢がメダルを獲得したのは、1984年ロサンゼルス大会(銀メダル:韓国、銅メダル:中国)と1992年バルセロナ大会(銀メダル:中国)の2度しかありません。
オーストラリア代表戦で目を覚まされたアカツキファイブは、5月16日(月)から味の素ナショナルトレーニングセンターで第3次強化合宿をスタート。実戦の中で新たに出てきた課題を少しでも克服し、5月22日(日)よりヨーロッパ遠征へと旅立ちます。
第2次強化合宿期間中に来日し、NBAやWNBAの強豪チームが使うフォーメーションをアレンジしたスペシャルメニューを伝授してくれたコーリー・ゲインズ アドバイザリーコーチ。オーストラリア戦でその戦術は試されました。
内海 知秀ヘッドコーチは、「第1戦と第2戦は形としてはできていましたが、最後のシュートを決めきることができませんでした。決めきれる力を個人としてもつけていかなければならないですし、チームとしてのリズムを考えていかなければなりません。組織として作っていく部分ではある程度はできていました」と話すように、上々の出だしだったようです。
しかし新しいフォーメーションを出そうと意識し、その形を追いすぎたために、第1戦は全く攻め手がありませんでした。それが徐々に慣れてきたことで、試合を重ねるごとに点差を縮めることができたのは一つの成果と言えます。
ポイントガードの吉田 亜沙美選手もしっかりと手応えを感じていました。「今まではボールがあまり回らず、足が止まってしまうところがありました。コーリーコーチにいろんなアドバイスをしてもらった中で、ボールが動くようになってきました。オーストラリア戦でも選手がカッティングしたり、足を止めずに動き続けることができていました」。
内海 知秀ヘッドコーチは、「今度のヨーロッパ遠征では、選手自身から少しずつでもいろんなバリエーションが出てくれば良いです。それがフォーメーションの形を作るには一番大事なことです」と、さらなる精度向上を目指します。
「全てはプロセスです」、そう切り出したコーリー・ゲインズ アドバイザリーコーチ。「何か新しいことを導入しようとするとき、選手たちが学ばなければいけないことも一つのプロセスです。オーストラリア戦は初戦から試合を重ねるにつれて、少しずつではありますが良いところを出し始めていました。最終的なゴールはオリンピックに向かって準備することです。今、日本代表チームはオリンピックへ向かう旅をしており、その途中にある一つひとつのプロセスを大事にしていかねばなりません」。
第2次強化合宿の約2週間でしたので、もちろん全てのことを教えられたわけではなく、ゲインズ アドバイザリーコーチが与えてくれたこともほんの一部であり、初期段階でしかありません。しかし、オーストラリアとの第3戦で競ったゲームをできたことに対し、「教えたことが機能し、ゲームでもしっかり使えるようになることを証明したかったので、それを少しは実現できたのが最後の試合でした」とゲインズ アドバイザリーコーチを一安心させることができました。すでに帰国してしまいましたが、オリンピックでそのプロセスを開花させるためにも、継続していかねばなりません。
新たなる武器を得たアカツキファイブですが、第2次強化合宿まではオフェンス練習を中心としていました。内海ヘッドコーチは、「世界と対戦するには、どれだけリバウンドを取れるかどうかがカギとなります。相手のリズムを狂わせるためにも、いろんなディフェンスをミックスさせて戦っていけるように強化していきます」と話しているのが今合宿のテーマです。ヨーロッパ遠征を含めたこの期間で、「70%近くまでチームを完成させる」と目標を明確にし、再び世界の強豪との強化試合に挑みます。
ヨーロッパ遠征を終えた後、「メダルへの挑戦」を掲げ、世界仕様に強化を進めた成果が見られる「バスケットボール女子日本代表国際強化試合2016 三井不動産 BE THE CHANGE CUP」の7月大会が決定しました。
7月5日(火) 川崎市とどろきアリーナ、7月8日(金) 小田原アリーナ、7月9日(土) 国立代々木競技場第2体育館と、3会場で開催されます。対戦相手は、今回も既にオリンピック出場を確定している女子セネガル代表チーム。最終調整となる南米遠征へ出発する直前であり、国内最後の強化試合となります。
今大会のチケットは、「チケットバスケットにて先行販売(先着)」および「ぴあプリセール販売(先着)」がスタートしており、一般販売は5月21日(土)10時からとなります。皆さんお誘い合わせの上、ぜひ会場でアカツキファイブへのご声援をよろしくお願いいたします。