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平成28年度女子日本代表チーム 第1次強化合宿 「メダルへの挑戦!」と覚悟を決めて強化活動をスタート

2016年4月13日

オリンピックだけに照準を合わせられることで晴れ晴れした表情で練習に励む吉田 亜沙美キャプテン

3年目の山本 千夏選手はシューターとしてチームの力になれるよう意識を高く持って練習に臨む

 今年8月の「リオデジャネイロオリンピック」へ向け、平成28年度女子バスケットボール日本代表チームは4月9日(土)より第1次強化合宿がスタート。4月11日(月)より本格的に強化活動が始まりました。今年のチームスローガンは「メダルへの挑戦! -『立ち向かう力』『乗り越える力』『日の丸の誇りと自覚』-」です。過去3度の出場経験があり、最高位は1976年カナダ・モントリオール大会の5位。合宿に参加している日本代表候補選手18名全員が、オリンピック初出場を目指します。「オリンピックに出られればそれで良いというわけではなく、勝たなければ何も変わらない。だからメダルを狙え」と川淵 三郎会長は高い目標を設定をさせ、スタッフ、選手ともども覚悟を決めて合宿に入りました。

 初日の練習から、例年以上に「きつかった」と選手たちは口を揃えています。本気でメダルを狙うためにも、妥協することなくやれることは全てやらねばなりません。8月6日(土)に開幕するオリンピックまで約4ヶ月。フランス、ベラルーシをまわる第3次強化合宿(ヨーロッパ遠征)を終えた6月初旬には、リオへ出場する12名を選考すると内海 知秀ヘッドコーチは考えています。つまり選手たちにとっては、これから2ヶ月の間でアピールしなければなりません。

 昨年、アジアチャンピオンとなった「第26回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会(2015/中国)」で、途中から先発出場の座をつかんだ山本 千夏選手。中国に85-50と快勝した決勝戦では、速攻や3Pシュートで16点を挙げる活躍。日本代表として3年目を迎える山本選手ですが、「焦りはある」と危機感を感じています。

 2014年、初めて日本代表候補選手に選出され、その時に2試合行われたオーストラリア代表との国際強化試合で山本選手は1試合しか出られず、出場時間はたった1分59秒。その後、初めて日本代表を勝ち取って臨んだ「第17回FIBA女子バスケットボール世界選手権大会(2014/トルコ)」でしたが、出場したのは予選ラウンド3試合目、最後の試合となったブラジル戦での53秒のみ。ゆえに、「世界は分からない」と困惑した表情を浮かべます。一方で、遠慮していたこれまでの2年間とは違い、「メンタル面は乗り越え、今は自分のタイミングでシュートを打てています」と自信も見せていました。“メダルへの挑戦!”を掲げるこのチームの最終メンバーに残ることはもちろんですが、「シューターとして力になりたい」「メダルを獲得するためにも自分が成長しなければいけない」と、これまで以上に意識を高く持って、オリンピックを目指します。

 2004年アテネオリンピックに出場して以来、オリンピックを目指すもアジア予選で勝てず、その後のFIBAオリンピック世界最終予選では世界の強豪との戦いに敗れ、出場を逃してきました。しかし今年は既にその切符を獲得済み。オリンピックに照準を合わせ、強化活動がスタートできます。「これまでいろんなイヤな思いをしてきました。アジア予選で負けてどん底まで気持ちを落とされて、また世界最終予選に向けて気持ちを切り替えていこうとは言うものの、なかなかできなかった状態で試合に臨んでいました。それが今回はないというのはすごく良いことです。勝つために何が必要か、どういうチームにするか、メダルを獲るために何を課題や強みとして取り組んでいくか、ハッキリとやるべきことが分かった状態で、オリンピックだけのことを考えた練習ができます。少ない期間ですが、アジア予選の時よりももっともっと良いチームになってオリンピックに臨めると思っています」と、吉田 亜沙美キャプテンは晴れやかな表情を見せていました。

 「我々はチャレンジャーであり、挑戦する気持ちが先に立たなければ、あの大舞台で力を出すことはできません。スローガンを“メダルへの挑戦!”とし、その目標に挑戦する中で成長につなげていかねばなりません」と、厳しく強化を進める内海ヘッドコーチ。ハードワークを課すのは、「スタッフも気合が入っている証拠であり、全員が中途半端な気持ちではないということが、この練習で証明されています。私たち選手もスタッフの気持ちに応えられるように、プレイで返していきたいです。やっぱりこのくらいハードな練習をしていかなければ、世界との差も詰まっていかないと思っています。体はきついですが、全員で乗り越えていきたいです」と吉田キャプテンは話しており、レベルアップに励んでいます。

 メディア公開練習として行われた4月12日(火)、100人以上の報道陣の一番の注目を集めたのはエース・渡嘉敷 来夢選手。昨年はWリーグでのシーズンを終えた後、シアトル・ストームの一員としてWNBA(全米女子プロバスケットボールリーグ)でプレイ。さらにFIBA ASIA選手権のため、大会5日前に日本代表合宿に合流し、アジアチャンピオンとなった後、再びシアトルへ戻ってWNBAの残るシーズンを戦う。帰国後まもなくWリーグが開幕し、8連覇を成し遂げるまで戦い続けてきました。丸1年間休みがなかった渡嘉敷選手は別メニューでの練習となり、2年目のシアトルでのさらなる活躍へ向け、調整を行なっています。WJBLプレイオフ・セミファイナル第3戦で怪我した本川 紗奈生選手でしたが、元気に持ち前のドライブを見せていました。全員がモチベーション高く、自分に厳しく練習に取り組んでいます。第1次強化合宿は4月20日(水)まで続きます。

 女子日本代表「アカツキファイブ」のお披露目試合となる「バスケットボール女子日本代表国際強化試合2016 三井不動産 BE THE CHANGE CUP」が、5月7日(土)に新潟県・シティホールプラザ アオーレ長岡、5月9日(月)・10日(火)に東京都・国立代々木競技場第2体育館において、世界ランク2位のオーストラリア代表を迎えて行われます。チケットは好評発売中!
 世界レベルの戦いをぜひ会場でご覧いただき、リオデジャネイロオリンピックに臨むアカツキファイブへのご声援をよろしくお願いいたします。

※活動の様子は「フォトギャラリー」にてご覧ください。