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平成27年度男子ユニバーシアード日本代表チーム 第3次強化合宿開催報告
2015年6月22日
NBLでの経験を生かし、チームを引っ張る藤井 祐眞選手
馬場 雄大選手はユニバーシアードで活躍し、日本代表入りを目指す
平成27年度バスケットボール男子ユニバーシアード日本代表チームは、6月19日(金)~21日(日)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターで国内最終合宿となる第3次強化合宿を終えました。第1次強化合宿はコンディションを作りながら、苦しい練習を乗り越えてチームがひとつになるよう環境を変え、蔵王坊平アスリートヴィレッジ(山形県・上山市)で実施。第2次強化合宿はオフェンスに重点を置き、そして3回目となる今合宿はディフェンスの強化に努めながら、チームを仕上げています。
合宿初日となる6月19日(金)、国際バスケットボール連盟(FIBA)のエグゼクティブコミッティーにおいて、JAPAN 2024 TASKFORCEが中間報告を行い、日本代表チームのFIBA ASIA選手権およびFIBA ASIA女子選手権を含むすべての大会に向けた、国内外での国際強化試合を含む準備活動の再開が承認されました。これにより、早くも男子ユニバーシアード日本代表チームは、国際強化試合が決まりました。「いくつかの約束事を決め、大会期間中も練習や試合で見えた課題を修正していくことの繰り返しとなります。幸い国際活動が再開されたことで、大会前に現地韓国で4試合(カナダ、ロシア、韓国A、韓国B)できる機会を得られました」と池内 泰明ヘッドコーチは話すように、大会前に海外のチームを相手に練習試合を行なって準備をし、万全の状態で大会に臨むことができます。
合宿期間中、隣で練習を行なっている男子日本代表チームに胸を借りる機会を得られました。約束事を確認し、試しながら、初となる5on5でのスクリメージが行われ、「説明しただけでオフェンスの形ができており、優秀な選手たちが揃っています」と話す池内ヘッドコーチは手応えを感じています。昨年からこのチームに浸透させるべく強化してきたバスケットスタイルは、アップテンポなハイスコアゲームができること。さらに今年は、「セットオフェンスを加えて勝負していきたい」と池内ヘッドコーチは追加点を挙げ、進化させながら勝利を目指します。
世界と比べて身長差で劣る日本にとっては、リバウンドが大きな課題となります。「オフェンスリバウンドは予想している以上にとられてしまうことでしょう。それを補うためにもディフェンスのプレッシャーがカギとなり、相手のターンオーバーをいつもより多く取ることができれば、オフェンスリバウンドでのビハインドをカバーできるという考え方」を示す池内ヘッドコーチ。インサイドの要となる永吉 佑也選手(東芝ブレイブサンダース神奈川)は、過去2度にわたるユニバーシアード出場経験を踏まえ、「これまでヨーロッパのチーム相手に惜しい試合はしましたが、勝てていません。勝ちきるためのキーポイントとなるのがリバウンド。どれだけみんなで意識して取り組むことができるかがポイントであり、経験している僕から発信してみんなに伝えていきたいです」と話していました。永吉選手をはじめ、NBLに進んだ選手たちはそれぞれ自覚を持ってチームを引っ張っています。キャプテンの藤井 祐眞選手(東芝ブレイブサンダース神奈川)は、「分からないことがあればしっかりコミュニケーションを取っていくことなど、そこは自分から積極的に話すように心がけています」と言うように、練習中に話し合ってプレイを確認する光景も多く見受けられました。
男子日本代表の長谷川 健志ヘッドコーチは、「候補選手27名以外でも、今後さらに選手を選ぶ可能性はある」と明言しています。日本代表とのスクリメージに向かう前、ベンチで水野 宏太アシスタントコーチは、「長谷川ヘッドコーチにアピールできるチャンス」と発破を掛けて選手たちを送りだしました。永吉選手、野本 建吾選手(東芝ブレイブサンダース神奈川)とともに、日本代表候補に名を連ねる馬場 雄大選手(筑波大学 2年)。「池内ヘッドコーチが求める“走るバスケット”は、僕の強みと重なる部分もあります。積極的に走って、ランニングプレイから得点できる機会を多くしていきたいです。そのためにも、もっとパスを要求して、自分から作るバスケットをやっていかなければいけないと感じています」という馬場選手。ユニバーシアードで活躍することが日本代表への近道だと信じ、選手たちのモチベーションは高いです。
国際大会は初戦の入り方が大事であり、難しい部分でもあります。「初戦のフィンランド戦、次のチャイニーズ・タイペイ戦は是が非でも勝たなければいけない試合」に挙げた池内ヘッドコーチ。藤井キャプテンは、「まずは雰囲気に飲まれず、自分たちのプレイができるかどうかが大事になります。いろんな環境の違いもありますが、そこを気にして自分たちのプレイができないようではいけません。自分たちのプレイをすることがまずは一番です」と話しており、より良い初戦を迎えるためにも、事前に行われる練習試合を有意義なものにしなければなりません。目標はベスト8以上。予選グループDは、オーストラリア、リトアニア、フィンランド、フランス、チャイニーズ・タイペイと対戦します。24チーム全ての順位を決める今大会、ベスト8に入ることができれば、世界屈指の強豪国と対戦する機会が増え、2020年東京オリンピックへ向けたステップアップができるよう全力を尽くします。「第28回ユニバーシアード競技大会 バスケットボール競技」は、7月4日(土)より韓国・光州にて開幕します。