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ハヤブサジャパン 平成27年度女子日本代表チームはリオデジャネイロオリンピック出場へ向け強化活動をスタート

2015年6月10日

6月10日(水)に始動した女子日本代表チームは記者会見とメディア公開練習を実施

2年ぶりに代表復帰し、若い選手が揃うチームのキャプテンに任命された吉田 亜沙美選手

 ハヤブサジャパン 平成27年度バスケットボール女子日本代表チームは、本年8月29日(土)~9月5日(土)に中国・武漢で開催される「第26回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会(兼 2016年リオデジャネイロオリンピック アジア地区予選)」へ向け、6月10日(水)より第1次強化合宿がスタートしました。

 合宿に先駆けて記者会見を行い、今年度の女子日本代表候補選手をお披露目。WNBA参戦中の渡嘉敷 来夢選手(JX-ENEOSサンフラワーズ/WNBAシアトル・ストーム)を除く18名が登壇し、それぞれ抱負を語りました。キャプテンに任命された吉田 亜沙美選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)は「(昨年はシーズン中の怪我により選出されず)私自身、2年ぶりに日本代表へ戻って来られたことをすごくうれしく思っています。そして、オリンピック出場へ向けて高い目標を持ち、キャプテンとしてポイントガードとして、チームを引っ張っていけるよう頑張っていきたいと思います」とコメント。アジア地区予選の優勝チームには、来年開催されるリオデジャネイロオリンピックへの出場権が与えられます。

 今年度のチームスローガンは、“勢いと挑戦”。女子日本代表チームとして初となるFIBA ASIA選手権の連覇、そして今回選ばれた候補選手の中では、誰も経験したことのない夢舞台であるオリンピック出場を目指すための“挑戦”。FIBA ASIA選手権はライバルである中国のホーム開催であり、ここで勝ち抜くためにも“勢い”が必要となり、それは練習中から求めています。内海 知秀ヘッドコーチは、「若い選手を選出したので、勢いのあるバスケットをしていきながら、ライバル国を撃破してオリンピックの切符を勝ち獲る目標に向かっていきたい」と話し、今年度の挑戦が始動しました。

 日本代表のフォーメーションを体に覚えさせながら、初日の練習は終了。練習後、「自分のことで精一杯でした」と感想を述べたのは間宮 佑圭選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)。2012年7月、ロンドンオリンピック出場権を賭けたFIBA女子世界最終予選で、最後の一枠を賭けたカナダ戦に敗れ、「本当にあれは……初めてというほど悔しい思いをしました」と3年前を振り返ります。練習前に行なったティップオフミーティングで内海ヘッドコーチは、「オリンピック世界最終予選のことは考えるな。それでアジアの国が出た試しは無いのだから、アジアの1位通過しか考えなくて良い」と選手たちに伝えました。オリンピック世界最終予選が採用された2008年北京オリンピック(開催国・中国、アジア優勝・韓国が出場)、前回2012年ロンドンオリンピック(アジア優勝・中国)と、日本はもちろん他のアジアの国々もラストチャンスを掴めていません。

 国内のWJBLにおいて、目下7連覇中のJX-ENEOSサンフラワーズ。その経験をもとに、女子日本代表チームがFIBA AISA選手権を連覇するために必要なことについて、吉田選手に伺いました。「技術面ももちろんそうですが、最後は気持ちの部分が大事。JX-ENEOSが連覇しているのも、みんなのため、チームのためにという思いが強いからこそ、連覇し続けられていると思っています。日本代表も同じであり、絶対に負けない、相手に立ち向かっていく強い気持ちがひとつの勝利につながります。自分のためではなく、隣にいる仲間のため、チームのため、日本のため、ファンのためにもしっかりと自分の役割を試合で出し切ることが大事であり、それは練習から同じ気持ちをもって臨むことが連覇につながっていくんだと思います」

 3年前、オリンピック世界最終予選の悔しい思いを経験したのは、吉田選手、間宮選手、髙田真希選手(デンソーアイリス)の3名のみ。逆に2年前、43年ぶりにアジアの頂点に立った経験者は5名(吉田選手、王 新朝喜選手(三菱電機コアラーズ)、間宮選手、渡嘉敷選手、宮澤 夕貴選手(JX-ENEOSサンフラワーズ))。悔しさと喜びを知る間宮選手は、「今年優勝すれば、アジアで1位になったうれしさに、オリンピック出場の喜びがついてくるわけですから、ものすごく楽しみです。絶対にやってやる、という気持ちでいます。以前から掲げている自分の中での最大の目標がリオデジャネイロオリンピック出場でしたので、やっとスタート地点に来たというか、自分にとっての本番がやって来たかなと思うと、すごく楽しみです」と、笑顔で語っていました。

 第1次強化合宿は6月19日(金)まで続き、最終メンバー12名に残るべく熾烈な争いをしながらチーム内で切磋琢磨し、2004年アテネ大会以来となるオリンピック出場を目指します。