ニュース

平成26年度男子U-16日本代表チーム 第4次強化合宿開催報告

2015年3月17日

速攻を出す山口 蓮選手

島尻 玲央選手は早生まれの先輩としてチームをリード

 本年ミャンマー(※)にて開催される「第4回FIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会」へ向け、平成26年度バスケットボール男子U-16日本代表チームは3月14日(土)~16日(月)までの期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第4次強化合宿を開催しました。最初の2日間は、男子U-18日本代表合宿が隣で行われており、FIBA U-17世界選手権に出場した先輩たちの激しい練習を目の当たりにし、刺激を受けるように一生懸命選手たちは練習に取り組んでいます。

 男子U-18日本代表と同じく、JBAスポーツディレクターのトーステン・ロイブルコーチが指導を担当。2012年より、アンダーカテゴリーの育成と強化を続けてきたロイブルコーチ。「モーションオフェンスの強化を行なっています。日本代表の長谷川(健志)ヘッドコーチと話した時も、同じコンセプトで強化されていると仰っていました。将来、この中から日本代表選手が選出された時、すぐにモーションオフェンスができるようになっていれば、一から教えることなくスムーズに溶け込めるわけです」と話すように、女子日本代表と同じように、男子日本代表も一貫性をもって強化を進めています。今合宿の候補メンバー20名中9名がジュニアエリートアカデミー(ビッグマンキャンプ)出身選手であり、「今までやってきたことで理解し慣れている分、練習の質も高いです」とロイブルコーチは話していました。

 ビッグマンキャンプ受講生の一人である山口 蓮選手(帯広市立第八中学校 3年)に、これまでの育成と男子U-16日本代表強化合宿の違いを聞いたところ、「ディフェンスの当たりが全然違いました」と話しています。また、長身シューターとして活躍していた山口選手ですが、同世代のトップレベルが集まる中では平均身長と同じ186cmであり、前から数えた方が早いほどです。スクリメージでのチーム分けでは、ポイントガード(PG)を任されることもありました。「ボール運びという役割を初めて経験しましたが、ゲーム中は全くうまく運べずにやられてしまいました。課題もたくさん見つかりましたので、同じ失敗を繰り返さないように頑張りたいです」と話し、前向きに捉えています。

 高校1年生の早生まれ選手は4人おり、さすがに一味違う安定したプレイを披露。島尻 玲央選手(興南高校 1年)は、「チームを引っ張れるよう意識していました」と自覚を持って合宿に臨んでいます。185cmの島尻選手は自チームでは一番大きい選手ということですが、山口選手同様、初めてPGを担う時間帯もありました。「今日、初めてPGをやったばかりなので、動き方も全然分かりませんでした。でも、先々のことを考えればPGをやりたいですし、高校では3年生までにPGができるように練習させてもらっています。フォワードとして今できているリバウンドは、今後も続けてしっかり入っていくようにしたいです」と、島尻選手も将来を見据えたチャレンジが始まったばかりです。

 全てのカテゴリーにおいて、国際試合ではディフェンスが課題に挙げられています。「どのカテゴリーであっても、まずはペネトレーションを止めることをしっかり理解させなければなりません。そのためにはマンツーマンのファンダメンタル(基礎)が大事。さらにダブルチームに行くローテーションを入れたり、インサイドのトラップディフェンスも強化しています。もっと積極的なディフェンスができるようにしなければなりません」とロイブルコーチは言います。真面目さや我慢強さが日本人の良さであり、ディフェンス向きと考えることもできます。「日本の選手が一生懸命に取り組んでくれることは分かっています。頑張れる選手たちなのですから、絶対にもっと強いディフェンスができるはずです。世界に通用するディフェンダーが現れることを望んでいますし、それはサイズに関係ありません」。ディフェンスが向上することで、自ずとオフェンスの強化にもつながる相乗効果が期待されます。この世代から課題改善とともに、男子日本代表のレベルアップに努めています。

■大会概要
大会名:第4回FIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会
期 日:未定
開催地:ミャンマー
※当初、インド・バンガロールにて開催予定となっておりましたが、FIBA ASIAからの公式発表にて開催地がミャンマーに変更となりました。
※本大会は2016年開催(期日・開催地未定)の第4回FIBA U-17男子バスケットボール世界選手権大会の予選大会となります。