ニュース

【北部九州インターハイ2024レポート】大会5日目 地元・福岡県勢、惜敗。明日の決勝戦は男女ともに岐阜県と京都府の争いに。

2024年8月8日

「令和6年度 全国高等学校総合体育大会(北部九州総体2024)」は大会5日目。福岡市総合体育館(照葉積水ハウスアリーナ)で男女の準決勝がおこなわれ、今夏のファイナリストが決まりました。明日の決勝戦は女子が京都精華学園(京都)と岐阜女子(岐阜)、男子が美濃加茂(岐阜)と東山(京都)の対戦になります。

どの試合も熾烈を極めるものでした。第1シードの京都精華学園も序盤からペースをつかめず、徐々に昭和学院に高確率の3ポイントシュートを決められ、流れを渡してしまいます。それでも京都精華学園の山本綱義コーチに焦りはなかったと言います。「当初から考えていたとおり、3年生が中心のスタメンに連戦での疲れが見え始めたとき、1年生がいかにカバーできるか。それが1年後、2年後に生きてくると思っているので、私は選手12名を信じていました」その言葉どおり、ベンチ入りしている5人の1年生がコートで躍動します。

ベンチで指示するのは「ディフェンスとリバウンドとルーズボールをしっかりやったら負けることない」くらいだと山本コーチは認めます。あとは選手たちがああしよう、こうしようと言って、山本コーチが口を挟む隙もないほど、選手たちに京都精華学園の目指すバスケットを理解して、成長してくれていると言います。

「それは昨年までの先輩たちが残してくれた財産をしっかりと受け継いでいるのでしょう」その先輩たちから引き継いだ大会3連覇の道。山本コーチは「3連覇なんて、めっそうもない。ここまで勝ち上がってきたことが奇跡です」と謙遜しますが、一方で勝ってきた相手チームの思いも背負って、その舞台に立つ責任があるとも言います。明日の決勝戦の相手はディフェンスに定評のある岐阜女子です。インターハイの決勝戦に相応しい、好ゲームになるでしょう。

男子の美濃加茂は、チームはもちろんのこと、岐阜県勢の男子としても初めての決勝戦進出になります。準決勝の相手は、優勝候補のひとつに挙げられていた第1シードの福岡大学附属大濠(福岡)。どちらが勝ってもおかしくない接戦は最終クォーターまでもつれ込みます。
抜け出したのは美濃加茂でした。チームを率いて33年目になる林龍幸コーチはゲームをこう振り返ります。

「5番の後藤宙と6番のエブナ フェイバー、8番の深見響敏は昨年からゲームに出ていた分、落ち着きがありました。しかし昨年は全然ゲームに全然出ていなかった4番の藤田大輝と7番の関健朗が第4クォーターの大事な時間帯に自分を見失うことなう、得点を取りに行ってくれた姿勢が本当に良かったと思います」藤田選手はチームトップの22得点、関選手はチーム2番目の17得点をあげています。昨年まで主力メンバーではなかった2人が大きく成長したことで、今日の結果を得られたというわけです。

もちろん、逆転されてもおかしくないほど福岡大学附属大濠に流れが傾いた時間もありました。最終盤にもターンオーバーから2本の3ポイントシュートを沈められ、3点差に詰め寄られています。しかしベンチも、コート上の選手たちも冷静に状況を判断して、乗り切っていきました。

林コーチは自身が高校生のときに全国ベスト4を経験していますが、明日は選手だけでなく、林コーチとしても初めて立つ決勝戦の舞台です。気負いはありません。「明日の試合でも課題を見つけて、これからの夏をまた頑張ればいいかなと思っています」勝利を目指しながらも、それだけを目指すのではなく、新たな課題を見出すことで、チームをもっと強くしていきたいと考えているわけです。

男子の頂上決戦相手は福岡第一を破った東山、間違いなく、この夏一番の熱いゲームになるはずです。

女子の決勝戦は10時ティップオフ、男子の決勝戦は11時50分ティップオフ予定です。

■3回戦以降の男女30試合はバスケットLIVEでライブ・見逃し配信予定。
(見逃し視聴期間は2024年12月31日まで。)
・バスケットLIVE 特設サイト
https://basketball.mb.softbank.jp/features/13855
・配信スケジュール
8月6日(火) 3回戦
8月7日(水) 準々決勝
8月8日(木) 準決勝