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【北信越インターハイ情報】女子展望 (プレビュー) 記事
2021年8月9日
男子に続き、女子も開幕を迎える北信越インターハイ。果たして今夏の栄冠はどのチームに輝くか? (写真はウインターカップ2020 女子決勝より)
去る 7 月30日 (金) に大会を終えた男子に続き、8 月10日 (火) ~15日 (日) まで、新潟県新潟市を舞台に「令和 3 年度全国高等学校総合体育大会 女子バスケットボール競技大会」が開催される。男子同様、新型コロナウイルスの影響で無観客での開催を余儀なくされ、さまざまな制約がかかるなか、2 年ぶりに開催されるインターハイの頂点に立つのはどのチームか。
ブロック別に見ていくと、まず第 1 シードに入ったのは東海ブロック大会を制した岐阜女子 (岐阜)。メンバー構成は異なるが、昨年度のウインターカップでは 3 回戦で敗れた悔しさを今大会で払拭したいところだろう。高さのあるアググア チカ チュクウや、突破力のある藤澤夢叶ら、インサイドとアウトサイドのバランスの良さは大会でも随一。伝統ともいうべきディフェンス力にもさらなる磨きをかけ、3 大会ぶりとなる優勝を目指す。対抗は地元・新潟の開志国際か。キャプテンでエースの堂脇さちを中心に、北信越ブロック大会の決勝戦で見せた脅威の粘りと、逆転優勝を自信にして、地元のインターハイで上位進出を目指す。5 人のバランスの良さをパッシングゲームで表現する八雲学園 (東京) も侮れない。
トーナメント表で言えば右下、明星学園 (東京) が第 2 シードに立つブロックは、その明星学園と、京都精華学園 (京都) が抜け出しそう。明星学園は名将・椎名眞一 前コーチから張一コーチの新体制となって初めて臨むインターハイ。伝統と革新のバスケットで、どんな歴史を刻み始めるのかに注目したい。一方の京都精華学園は、20年以上大阪勢が君臨し続けてきた近畿ブロック大会を制して、勢いよく今大会に向かってくる。キャプテンの瀬川心暖を中心に、留学生のイゾジェ・ウチェを起点とした高さのあるバスケットで北信越インターハイでも上位も目指す。ただし明星学園の近くには聖和学園 (宮城) が、京都精華学園の近くにも浜松開誠館 (静岡) や北信越ブロック大会準優勝の鵬学園 (石川) がいて、けっして一筋縄ではいかないだろう。
第 3 シードに入った札幌山の手 (北海道) の近くには、大阪桐蔭 (大阪) や県立足羽 (福井)、聖カタリナ学園 (愛媛) といった全国の常連校が手ぐすねを引いて待っている。札幌山の手の 2 年生エース、森岡ほのかがチームをどこまで引き上げられるかに注目したい。しかし、このブロックで一番の注目はやはり桜花学園 (愛知) だろう。東海ブロック大会こそ決勝戦で敗れたものの、やはり個々のタレント、チームとしての総合力はやや抜けている。むしろその敗戦が彼女たちをよりタフにして、インターハイに臨ませそうだ。昨年のウインターカップ2020での優勝を経験した朝比奈あずさを中心に、インターハイ25回目の優勝を目指す。4 年ぶりの出場となる福岡大学附属若葉 (福岡) がどこまで勝ち上がれるのかにも注目したい。
第 4 シードは四国ブロック大会を制した高知中央 (高知) が入った。昨年度のウインターカップでベスト 4 に入った彼女たちが、メンバー構成を変えながらも、四国ブロック新人大会、四国ブロック大会と、ここまで負けなしの快進撃を見せている。キャプテンの福原葵を中心にインターハイでも上位進出を目指す。ただその前に立ち塞がりそうなのが、大阪薫英女学院 (大阪) と昭和学院 (千葉) だろう。大阪薫英女学院は、サイズこそ見劣りするが、2 年生ガードの都野七海を中心に攻守において機動力を発揮するチーム。昭和学院もまた、花島百香や田嶋優希奈といったタレントがそろっており、関東ブロック大会を 3 連勝で終えている。それらが相まみえる序盤の戦いを勝つ抜いたチームが一気にベスト 4 まで勝ち上がっていきそうだ。もちろん中国ブロック大会を制した徳山商工 (山口) を筆頭に、その手を阻むチームが出てくれば、よりエキサイティングなブロックになるだろう。
ここのところ全国で再び脅威を増す新型コロナウイルスの影響もあり、男子以上に先が見通せない女子の北信越インターハイ。しかし、だからこそ、チームで築き上げてきたバスケットを晴れの大舞台で体現できれば、どのチームにも上位進出の可能性はある。ここで挙げたチームの活躍はもちろん、その下馬評を覆す勢いのあるチームが出てくることを楽しみにしたい。
(※熱戦の様子は【インターハイ / 現地レポート】として、本サイトにて連日紹介予定です)