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【北信越インターハイ現地レポート】男子 3 回戦:洛南 vs. 東海大学付属諏訪
2021年7月27日
ペイントエリア内が勝負
激しいゴール下の争い
新潟県長岡市でおこなわれている「令和 3 年度全国高等学校総合体育大会 男子バスケットボール競技大会」は大会 3 日目を終え、今大会のベスト 8 が決まりました。四つ角のシード校のうち、仙台大学附属明成 (宮城) 、帝京長岡 (新潟)、中部大学第一 (愛知) が準々決勝に進みました。中部大学第一は地元・新潟の開志国際に競り勝っての準々決勝進出です。後半こそ猛追されましたが、「インサイドでイニシアチブを取れたことと、運動量で上回ったことが勝因です」と中部大学第一の常田健コーチは振り返っていました。
四つ角のシード校のうち、唯一敗れたのは洛南 (京都) です。その洛南に勝った東海大学付属諏訪 (長野) を率いる入野貴幸コーチは、試合が始まる前から「ペイントエリア内が勝負だ。ペイントエリア内は『ブラッド・エリア (血を流すくらい激しいエリア)』だ」と選手たちに伝えていました。前日におこなわれた洛南の試合を見て、彼らのゴール下近辺での 2 点を確実に取るプレーをいかに激しく守るか。それがこの試合のポイントだったというわけです。
「ペイントエリア内を荒らされている場面もありましたが、しつこく、しつこくベリーアップ (手をまっすぐ挙げて、コンタクトされても振り下ろさずに守る方法) で守っていたので、簡単にはやられませんでした」
その言葉どおり、果敢なアタックや、そこからの合わせでゴールに迫ってくる洛南に対し、ファウルを最低限に抑え込んで、厚みのあるディフェンスで守り切ったことが勝因のひとつだったといえるでしょう。
もちろんインターハイの 3 回戦ともなると、ディフェンスだけで勝てるほど容易ではありません。得点力のある中川知定真選手や仁藤優貴選手のオフェンスもさることながら、今日はポイントガードの高山鈴流選手の攻撃も効果的でした。
「前半、自分の 3 ポイントシュートが 2 本決まったことで、自分自身の気持ちも乗りましたし、ペイントアタックをすることでインサイド陣へのアシストもできるし、今日はそこがポイントだったと思います」
途中、気持ちが熱くなりすぎてベンチに下がる場面もありました、入野コーチやチームメイトの「励ましで冷静さを取り戻せた」という高山選手は、この試合で16得点・8 リバウンド・9 アシストをあげています。
準々決勝の対戦相手は福岡大学附属大濠 (福岡) です。明日から「FIBA U19 バスケットボールワールドカップ」に出場した選手たちが戻ってくる予定で、そうなれば福岡大学附属大濠にはガードの岩下准平選手と、 1 年生センターの川島悠翔選手が加わります。
岩下選手とマッチアップすることになる高山選手は「全力で戦いたいです。岩下選手と川島選手が戻ってくるし、彼らの戻ってきた大濠をどう守るか、しっかり対策を練りたいです」と言います。入野コーチもまた「明日もペイントエリア内は『ブラッド・エリア』になりそうです」と言い、サイズのある福岡大学附属大濠に対して、いかにペイントエリア内で戦えるかが勝敗を分けると考えているようです。
明日からメインコーチ仕様になる北信越インターハイ2021。その戦いぶりはさらに激しさを増していきそうです。
【7 月28日の準々決勝対戦カード】
第 1 試合:東海大学付属諏訪 (長野)vs. 福岡大学附属大濠 (福岡)
第 2 試合:北陸学院 (石川) vs. 中部大学第一 (愛知)
第 3 試合:飛龍 (静岡) vs. 仙台大学附属明成 (宮城)
第 4 試合:帝京長岡 (新潟) vs. 前橋育英(群馬)