公益財団法人日本バスケットボール協会

当協会(JBA)では、8月18日(金)～8月22日(火)の5日間、中京大学 豊田キャンパス(愛知県豊田市)において、2023年度第2回目となるJBA公認B級コーチ養成講習会を開催しました。B級コーチ養成講習会は、年間5回ほど、東京都近郊や地方での開催を行っています。今回は全国各地から39名の方が受講されました。

B級コーチ養成講習会では、「主に育成年代(18歳以下)において専門性の高い指導が出来る人材を養成するとともに、都道府県のリーダーとなる人材を養成すること」を目的として実施しています。特に5日間の集合講習では、コーチングの“How”にフォーカスし、4日にわたるコーチング実践を中心に、いろいろな観点でコーチングについて学んでいきました。

●講習の主な内容
・コーチングスタイルとコーチングアプローチ
・コーチングフィロソフィー
・年代別・習熟度別に応じたコーチング
・コーチングプロセス（セッションの指揮と評価）
・練習計画（コーチングセッション）の作成
・安全管理（リスクマネジメント）
・長期競技者育成計画
・スポーツパフォーマンス向上の取り組み
・インテグリティの向上
・スキル獲得の原理
・レフェリーとのコミュニケーション
・コーチング実践

●受講者のコメント
○杉本 憲男さん／岐阜県／岐阜スゥープス(一般) 　５日間の講習会で、コーチのあるべき姿やプレーヤーが中心でありプレーヤーの主体性を育むことが大切だと学びました。講習会初日、どなたが参加されるのか全く把握できていない中で緊張していましたが、コーチデベロッパーの方々の緊張を解きほぐす話し方や、雰囲気作りからのグループワークで一気に講習会の雰囲気が柔らかくなりました。人見知りの方も安心して参加できる講習会であることは間違い無いです。講習会の座学ではバスケットのみならず、あらゆる場面で活用できる内容ばかりで新たな発見のオンパレード！大袈裟な話ではなく、人生において何かの壁にぶつかった時にこの講習会での内容を思い返す時がくるはずです。その中でも、振り返りの方法として活用された「GOOD・BAD・NEXT」（良いところ・悪いところ・次に取り組むこと）という考えはカテゴリー問わず理論的で現状を把握する上で素晴らしい考えだと思い、日々実践しております。

参加者の方々は多岐にわたるカテゴリーから参加されていましたので、地方の中学生の指導者不足など私が想像していない課題も教えていただき、バスケットを取り巻く環境にも目を向ける必要があると気づかさせてもらいました。また、同じカテゴリーの方同士でコミュニティを作り、私は講習会後も連絡を取り合い情報交換をさせていただいております。講習会は一過性のものだという感覚で参加しましたので、まさか講習会でこのような素敵な出会いがあるとは想像もしていませんでした。今回の講習会は、今現在の私のコーチとしての芯となりました。沢山のことをご教授いただき、コーチとしての自信をつけさせていただきありがとうございました。

○稲葉 昭帆さん／愛知県／光ヶ丘女子高等学校(U18)
今回の講習会に参加させていただく前までは、コーチングとは何か深く考えたことがありませんでした。今後も指導に携わる上で自分を成長させたいと思い、参加を決めました。みなさん選手として実績のある方やコーチとしての経験値がある方ばかりで、緊張もありましたが、初日からワクワクが止まりませんでした。さまざまな講義を受けて、自分自身が知らなかった知識や、実践方法を学ぶことができました。そして、何より毎日の最後に行われる「コーチ実践」では、自分がいかに引き出す指導ができていなかったかを痛感することができました。伝えるだけでは伝わらないということも生徒役を通じて感じました。実践終了後の振り返りではディベロッパーの方々からのご指導や参加者の方々のご意見をいただくことができ、普段の現場には無い環境に身を置くことができました。自分にとって少し居心地の悪い場所に身を置くことが自身の成長につながることも身をもって実感しました。今回の講習会をきっかけに、今後も自分自身が成長できる場所に足を運ぼうと強く思うこともできました。

講習会は合計5日間ありましたが、社会人になってから感じることがなかったほどに、毎日毎日充実して楽しい日々を過ごせました。バスケットボールが大好きで、目標が高い方々と時間を一緒に過ごせたことが大変大きな経験となりました。今回の経験を活かして「選手を成長させられるコーチ」となり、現場に少しでも良い影響を与えられるよう、精進していきます。最後になりますが、今回の受講生の皆様、ディベロッパーの方々、講師の方々、事務局の方々、大変お世話になりました。

※2023年度のJBA公認B級コーチ養成講習会の受講者募集は終了しております。