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2023年度JBA公認A級コーチ養成講習会(第2回・東京会場) 開催報告
2024年2月28日
日々グループ分けを変えて、様々なディスカッションを行った座学講習
コーチング実践ではコーチ役、プレーヤー役に分かれ、4グループで実施
当協会(JBA)では、2024年2月9日(金)~2月12日(月)および、2024年2月23日(金)~2月26日(月)の計8日間、味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)において、2023年度第2回目となるJBA公認A級コーチ養成講習会を開催しました。A級コーチ養成講習会は年間2回実施をしており、今回も全国各地から、41名の方が受講されました。
A級講習会は、「全国レベルのチーム・プレーヤー(主な対象は18歳以上)の指導ができる人材を養成するとともに、ブロックや都道府県のリーダーとなる人材を養成する」ことを目的としており、講習前の事前課題、8日間の講習およびコーチング実践、講習後の事後課題に取り組むよう、進められました。
●講習の主な内容
・コーチングフィロソフィー / インテグリティ向上
・チームプランニング / ゲーム構想
・リクルート / スタッフィング
・チームプロファイリングとプレーヤープロファイリング
・攻防の原則とスキル分析
・自チーム分析、練習分析
・ゲーム分析(相手)
・ゲームコーチング
・フィジカルコンディショニング
・プレゼンテーションスキル
・ルールとレフェリングの最新情報
・リスクマネジメント
・ステークホルダー / 環境マネジメント
・練習計画の作成
・コーチング実践
●受講者のコメント
○星 希望さん/福島県/福島東稜高等学校女子バスケットボール部(U18) 私がJBA公認A級コーチ養成講習会に参加した理由は、「『学び』の欲求を満たしたいから」でした。現高校女子バスケ部コーチに着任して4年目。ヘッドコーチとしては1年目の私は、見様見真似で、自身の経験でしかコーチすることができずにいました。もちろん、いままでのB級講習会やリフレッシュ講習会には参加していましたが、それは、現役選手の立場での受講であったり、オンラインでの受講になっていたりしました。知識は確かに身に付けることはできていたと思います。しかし、どこかふわっとした、本当の学びではなかったように感じていました。
今回、全8日間のプログラムのなかで、私の『学び』の欲求は、あふれるくらいに満たされました。本当の『学び』がここにあったからです。全国各地の様々なカテゴリーのコーチたちとともに過ごした環境は、とても特別な環境でした。オープニングでまず示されたのは、『大人の学びは痛みを伴う』という言葉でした。そして、講習会スローガンは『Dive to Uncomfortable』(不快へダイブせよ)。この言葉を心にとめて、8日間の学びにチャレンジしようと決意しました。本当の学びを実感したのは、7日目でした。それまで、コーチング実践を5回行いましたが、「うまくできた!」という実感と、デベロッパーからのお褒めの言葉もいただき、確実に自信になっていたところでした。しかし、ふと『大人の学びは痛みを伴う』『Dive to Uncomfortable』の言葉を考えたときに、「私は痛みを伴っただろうか?」「不快な状態に飛び込んだだろうか?」という疑問に襲われました。まだまだ私は心地よい状態にいてチャレンジしていないと感じ、7日目のコーチング実践で、自分にとっての大きなチャレンジを試みました。結果は、見事な失敗体験。失敗したことにより、様々な感情が湧いてきたのです。悔しさもありました。しかし、いちばん大きかった感情は、『感謝』でした。“失敗してもいいよ”という心理的安全性が保たれていた環境に対しての『感謝』です。ともに過ごした40名のコーチのみなさん、コーチデベロッパーのみなさん、外部講師のみなさんにより、私のチャレンジが本当の『学び』になったと実感しました。
私の将来の夢は、『北極星になる』ことです。北極星は古代より不動のものとして目印にされてきた星です。「ブレない」夢や目標を持ち、自らが歩んでいく。また、私が導くことで、生徒自身も夢や目標に向かって自分の足で進んでほしい。また、私自身が北極星のような存在となり、『女性コーチのロールモデル』となると決めています。7日目のキャリアデザインのプログラムでは、自分が情熱をもって信じて歩き続けた道のりが間違っていなかったと再確認することができ、これから起こりうる出来事が偶発的に起こるよう仕掛け続けていこうと、新たな決意もできました。この講習会での『学び』を止めず、考え続け、実践し続けて、私自身をもっともっと成長させていき、子どもたちに良い影響を与えていきます。
○布木 秀典さん/福岡県/外部コーチ(U15)
今まで「当たり前」と感じていたことを定義づけすることの難しさ、いかに私自身がバスケットボールを抽象的に、そして曖昧に捉えていたことに気づかされる日々でした。数多くの失敗体験をする中、果敢にチャレンジし、学びを再構築することができたのは、共に学び合い高め合う受講生の皆様の存在があったおかげです。本当にありがとうございました。受講する中で、特に印象に残っているのが、「プレイヤーズ・センタード・コーチング」です。プレーヤーの学びに対する主体的な取り組みを支援するには、どんなコーチングを行えばよいか、考え抜いた8日間でした。学び(成長)の質を高めるためには、「適切な環境・課題・支援の設定」・「学びの原則・ポイント」・「コーチングの手法」などが大切であるという理論に触れました。そして、理論をもとに、コーチング実践にチャレンジしました。このように、理論と実践とを交互に行き来しながら学ぶことで、とても濃く深い学びをさせていただきました。今回の学びを是非、指導現場に戻って活かしていきたいと思います。
私自身、現在コーチデベロッパーとして県内でJBA公認養成講習会を担当しています。今回、受講させていただいたA級講習会のような、濃く深い学びを得ることができる講習会の実施を目指していきたいと思います。JBAが掲げるコーチ像に「学び続ける~Keep on Learning~」というものがあります。私自身、今後も学びを止めず、常に学び続けるコーチでありたいと思います。本講習会を実施していただいた、コーチデベロッパーの皆様、外部講師の皆様、JBAの関係者様、この度はたくさんの学びを与えていただきました。実際の会場での講習会は8日間でしたが、申込みから事後課題の受付など、私たち受講生のために尽力していただき、本当にありがとうございました。
※2023年度のJBA公認A級コーチ養成講習会の受講者募集は終了しております。