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3×3女子U18日本代表:FIBA 3×3 U18ワールドカップ明日開幕「フィニッシュスキルと1on1の戦い方は5人制にも生かすことができます」鈴木花音選手

2024年8月25日

2年前のFIBA 3x3 U17アジアカップのMVP 鈴木花音選手

5人制FIBA U17女子ワールドカップで世界を体感してきた阿部友愛選手

 8月26日(月)よりハンガリー・デブレツェンにて「FIBA 3×3 U18ワールドカップ2024」が開幕。昨年は銅メダルを獲得した3×3女子U18日本代表が出場し、さらに輝きが増すメダルに挑みます。予選プールはインド、キルギスタン、中国と対戦し、4チーム中上位2チームが準々決勝へ進み、世界一を争います。

 3×3女子U18日本代表は東小姫選手(白鷗大学1年)、曽根妃芽香選手(拓殖大学1年)、鈴木花音選手(筑波大学1年)、阿部友愛選手(聖和学園高校3年)が選出され、4人とも5人制の国際大会に出場してきたばかり。唯一、2年前の3×3 U17アジアカップへ出場し、優勝を経験しているのが鈴木選手です。5試合で31点、大会2位タイの得点力で優勝に貢献したことが評価され、大会MVPに選出されました。明秀学園日立高校出身であり、チームリーダーの筑波大コーチの下で高校時代から国内での3×3大会にも出場。「5人制ではそれまであまり生かせなかった3ポイントシュート(3×3では2点)や、空いたスペースをスピードで突くドライブが結構通用しました」と3×3をきっかけに、5人制でも自信を持ってプレーできるようになったそうです。

 東選手と曽根選手とともに、今年6月には5人制のFIBA U18女子アジアカップで国際試合に臨み、「海外の選手と比べれば身長が高くないですし、フィジカルも弱かったです。日本の武器であるスピードや2ポイントシュートをしっかり伸ばしていきたいです」と勝機を見出すプレーはすでに明確です。

 阿部選手ははじめて3×3に挑戦。ボールの重さは違和感なくプレーできましたが、「やっぱりルールがちょっと難しいです。ディフェンスでどうしてもカバーの位置に立ってしまい、バックカットされてしまうプレーが多かったです」と戸惑いながら一つひとつ対応しています。約1ヶ月前に5人制のFIBA U17女子ワールドカップへ出場し、すでに世界のトップレベルと対戦してきた経験を生かします。積極的に攻めたことで得点につながる活躍も見られ、「3×3はショットクロックが12秒と短いので、5人制同様にまわりの選手たちととプレーを合わせながら、もっと自分から攻めていかなければいけないと思います」とよりゴールへ向かう意識を高めていました。

 5人制と比較し、「きつい」と声を揃える選手たち。「トランジションが速く、攻撃回数も5人制より多く、しかも4人しかいないので体力的にはきついです」という鈴木選手。5人制の女子U18日本代表は12人おり、タイムシェアしながらどんどんつないで40分間を戦いますが、たった10分間とはいえ、「3×3は1人しかベンチメンバーがいないため、交代もローテーションなので本当にきついです」と顔をしかめます。しかし、5人制にもつながるプレーは存分にあり、「より1on1の場面が多く、強くフィニッシュして行かなければ得点にもなりません。相手にぶつかったくらいではファウルも鳴らないので、フィニッシュスキルと1on1の戦い方は5人制にも生かすことができます」と続けます。阿部選手も同じくトランジションが速いからこそ、「相手がシュートを決めたら、すぐ速攻を出せるようにしていきたいです。1on1の技術も磨けますし、得点が1本欲しい場面で自分が攻めきれるようになれば5人制でも強みにできます」と期待し、結果とともに今後につながる成長も一緒に勝ち獲りにいきます。

 2010年のユースオリンピックからスタートしたU18世代の世界一決定戦へ3×3女子U18日本代表は5度挑戦し、2011年と2023年に銅メダルを獲得。FIBA 3×3 U18ワールドカップは今回が最後となり、今後のアンダーカテゴリーはU21とU23世代が出場するFIBA 3×3ネーションズリーグと、その先につながるFIBA 3×3 U23ワールドカップだけとなります。しかし、国内では12月に日本一を決める「3×3 U18日本選手権大会」を頂点に、夏休み期間から各都道府県予選がスタートしています。また、U21やU23日本代表へ飛び級で選出されるケースも多くあり、ぜひ世界を目指してU18世代の選手たちから3×3に挑戦してみてください。