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女子U19日本代表:FIBA U19女子ワールドカップ明日開幕「雰囲気も明るくポジティブにプレーできています」山本遥香選手

2023年7月14日

ディフェンスを軸に強化を図ってきた女子U19日本代表

積極的に3ポイントシュートを放つ山本遥香選手

 「FIBA U19女子バスケットボールワールドカップ2023」は、明日7月15日(土)より開幕。予選ラウンド(グループフェーズ)最初のイタリア戦は日本時間18:45ティップオフ。この大会の模様はFIBA公式YouTube Liveにて配信されます。

 これまでの準備期間で「細かいポジショニングを確認し、その後のローテーションまでこだわって練習してきました」と藪内夏美ヘッドコーチは話し、ディフェンスが軸となります。すでに予選ラウンドでの対戦が決まっているイタリア、ブラジル(7月16日21:15)、リトアニア(7月18日21:15)の印象について、「どのチームも本当に良いバスケットしています。自分たちのプレーを遂行していくのはもちろんですけど、相手にアジャストしてどう止めていくか、逆に相手のアジャストに対して自分たちがどう壊していくかが大事になります」と述べます。これまで初戦に合わせて強化を図り、6月の第2次強化合宿に行ったチェコとの練習試合もイタリアを想定して組まれました。

 イタリアの特徴について、キャプテンの山本遥香選手(立命館大学2年)は「同じ4番ポジションが188cm。センターも同じくらいのサイズですが、私(178cm)と比べて10cmほど身長差があり、3ポイントシュートもあります。体張って守り、3ポイントシュートもしっかり抑えていきたいです」と心構えはできています。チェコとの練習試合を振り返り、「やっぱり日本は小さいからこそ体の当たり合いをし、しっかりとボックスアウトをしてリバウンドを獲っていくことが大事になります」と課題の克服に努めてきました。

 昨年のFIBA U18アジア選手権で対戦した大きな中国もひとつの基準と考え、山本選手は「予選で勝利したときは、体を張り合って戦えていました。そこから日本の走るバスケットも出せていたので、そこは今大会でも継続していきたいです」と長所をさらに伸ばし、チーム力を高めています。オフェンスでは「所属チームでも3ポイントシュートを積極的に狙うように意識してきました。コーチ陣にも期待してもらえているので、シュートチャンスが来たときにはしっかりと決め切れるようにしたいです」と続け、練習中から良いパフォーマンスを見せています。

 今大会に出場する16チームはいずれも優勝を目指して参加し、「私たちにもその権利があります」と藪内ヘッドコーチはこれまで同様に金メダル獲得が目標です。同時に、これまで以上に小さいチームゆえに、「厳しい課題もたくさんあります」というのも現実です。

「少しでも良い順位で予選を終え、ベスト8を懸けたRound of 16をしっかりと勝ち切ることが大事になります。前回大会はそこでスペインに負けており、一つの大きな壁になってきます。この世代になると、どのチームも素晴らしい戦術を持って戦ってきます。それに対するアジャストが大事になります」

 勝利を目指すためにも山本選手は、「スピードが武器になる」と考えています。身長こそ低いですが、「全員が走れるのでそこから得点を獲っていくことや、どのポジションも3ポイントシュートを打てるので、そこをしっかり決め切っていけるようにしたいです」と自信を持って、開幕を迎えます。

 先に大会がはじまっている女子U16日本代表同様、藪内ヘッドコーチ率いるチームはいずれも明るく元気。「本当にみんな仲が良くて雰囲気も明るく、ポジティブにプレーできています。あえて言えば、もう少し緊張感を持って、それを良い緊張に変えて試合に臨めたらいいかなと思います。小笠原(真人)コーチにも『最後に集中力が欠けている』と指摘されているので、最後まで集中力を発揮できるように、もう少し緊張感を持って戦っていきたいです」と山本キャプテンは気を引き締め、世界一へ向かう戦いがはじまります。