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男子日本代表:FIBA ワールドカップ アジア予選(Window5)まであと7日「みんながすごく自信を持っており、楽しみです」トム・ホーバスヘッドコーチ

2022年11月4日

シューティングガードとして追加招集されたベンドラメ礼生選手

タフなスケジュールの中でも雰囲気良く練習ができていることに手応えを感じるトム・ホーバスヘッドコーチ

 フィリピンとインドネシアとともに、沖縄アリーナで共同開催となる「FIBA ワールドカップ 2023」まで、あと294日。開催国としてすでに出場権を得ている男子日本代表ですが、アジアのライバル国としのぎを削り合う2次ラウンド/グループFは、3勝5敗で6チーム中5位。まもなくはじまるアジア予選(Window5)では、11月11日(金)深夜1:05より6位のバーレーン(2勝6敗)と、その後すぐさま移動があり、11月14日(月)23:00より3位のカザフスタン(5勝3敗)とのアウェーゲームが続きます。

 Bリーグが開幕し、天皇杯3次ラウンドも行われた後の合宿招集であり、「選手たちは疲れが見られ、コンディションも100%ではない」というトム・ホーバスヘッドコーチ。その状況を踏まえ、最初の3回はシステムの確認や国際大会を戦うために必要なドリルに専念し、4回目となった昨日11月3日の午後より5on5を含めた対人練習がはじまりました。しかし、初日から選手たち自身が率先して声を出し、強いプレーを見せながら鼓舞し合い、「良いバスケができており、何よりも雰囲気が良いです」とホーバスヘッドコーチは続け、Window5へ向けた強化を続けています。

 ホーバスヘッドコーチ就任後、すべての代表活動に参加してきた西田優大選手(シーホース三河)と、ベテランの比江島慎選手(宇都宮ブレックス)がコンディション不良のために今回は不参加となりました。今夏の代表活動で活躍した渡邊雄太選手(ブルックリン・ネッツ)や馬場優大選手(テキサス・レジェンズ)、富永啓生選手(ネブラスカ大学)はアメリカにおり、得点源が減ってしまった不安は否めません。

 ホーバスヘッドコーチは、これまで以上にディフェンスを意識させてチーム作りを行っています。その上で、「富樫(勇樹 )選手は得点できるポイントガードであり、須田(侑太郎)選手の3ポイントシュートも大きな武器となっています。また、井上(宗一郎)選手はストレッチ4や5として、良いスペーシングを作ってくれることに期待しています。吉井(裕鷹)選手も調子が良いです。ただ、経験が少ない選手が多く、どこまでできるかはまだ未知数な部分もあります。でも、みんながすごく自信を持っており、楽しみです」と期待を寄せているとおりのパフォーマンスを練習では見せていました。

 比江島選手と西田選手の離脱により、ベンドラメ礼生選手(サンロッカーズ渋谷)を追加招集し、昨年11月に行われたWindow1以来の参加となります。今回はポイントガードではなく、2人の代わりとしてシューティングガードのポジションに入ります。Bリーグではフィールドゴール43.5%とともに、36.1%の3ポイントシュート成功率を誇り、平均10.7点の活躍を見せている今シーズン。「アグレッシブにゴールへアタックでき、もう少しキャッチ&シュートもできると期待しています」とホーバスヘッドコーチは評価。急きょ招集されたベンドラメ選手ですが、システムを理解する段階をすでに終え、持ち味とともにさらに期待されている役割を発揮できるよう準備しています。

 これまで得点面で活躍してきた選手はいませんが、逆に言えば今回のメンバーにとってはチャンスでもあります。河村勇輝選手(横浜ビー・コルセアーズ)は平均15.6点を挙げ、現時点のBリーグでは日本人トップ。テーブス海選手(滋賀レイクス)も移籍したことで役割が変わり、平均13.7点と得点面での向上が見られます。来年のFIBAワールドカップでひとつでも多くの白星を挙げ、パリ2024オリンピックへの出場権を得るためにも、選手一人ひとりのステップアップが欠かせません。短い準備期間ですが、勝利とともにそれぞれがレベルアップにつながる2試合にできるよう、貪欲に取り組んでいます。