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FIBA U19女子ワールドカップ 2021:予選ラウンド[第3戦]日本58-63チェコ

2021年8月11日

1勝2敗グループD3位で予選ラウンドを終えた女子U19日本代表チーム

前向きに新しいことにチャレンジする田中平和選手

 「FIBA U19 女子バスケットボールワールドカップ2021(ハンガリー)」は予選ラウンド最終戦を迎え、1勝1敗で4チームが並びました。女子U19日本代表の第3戦の相手はチェコ。開幕戦でマリが没収試合となって勝ち点が1つ少なく、カナダに勝利している日本は、この試合に勝てば予選を1位で通過することができます。

 平下愛佳選手 (トヨタ自動車 アンテロープス)や林 真帆選手 (東京医療保健大学2年)らの3ポイントシュートが決まり、第1クォーターは24-13と11点リードし、良いスタートを切りました。しかし、その後はオフェンスの流れが停滞し、逆にチェコに速攻や粘り強いインサイドからの失点が続き、30-30と同点に追いつかれて後半へ。フルコートディフェンスでプレッシャーをかけてくるチェコに対し、辛うじてリードしていた日本でしたが、残り3分を切り、チェコに3ポイントシュートを決められ、56-59と逆転されます。最後までボールに向かってきたチェコに、58-63と押し切られて敗戦。1勝2敗の日本は、グループD3位で予選ラウンドを終えました。8強入りを懸けたRound of 16はグループC2位のスペインと、8月11日(水)18:00より対戦します。

 カナダやマリと比較し、平均身長がそこまで高くないチェコはセットプレーを多く使うチームです。藪内夏美ヘッドコーチは、「それに対応するディフェンスができていたときは良いバスケができていました。しかし、安易なミスやルーズボール、バスケットの戦術以外の部分ですべてチェコに流れてしまった。今日は悔しい負けです」と敗因を挙げます。インサイドの要となる田中平和選手 (白鷗大学2年)も、「チェコはアグレッシブにボールに向かってきました。気持ちがすごく強いチームだと感じました」という部分での差がありました。

 田中選手はマリ戦ではファウルアウトし、このチェコ戦でも4回とファウルトラブルが続いています。「今の自分のプレーは国際試合ではファウルになったり、通用しないということがすごく分かりました。ビデオで見直して、どこまでがファウルなのかを理解し、今日のチェコ戦に挑んだつもりでしたが、無意識のうちに悪いクセが出てしまいました。自分では分かってはいるのですが、熱くなってしまうと咄嗟に手で止めてしまっています」と、国際試合の違いに苦労しています。しかし、リバウンドでは高さあるチームに対抗できており、チェコ戦では10点を挙げ、23分間出場しているときの得失点は+6点という活躍はできています。

 日本のビッグマンたちは身長差や技術でも課題が多く見られ、「日本でやってきたことだけでは通用しないことが結構あります」と田中選手も試合をして感じています。しかし、下を向くことなく、「新しいことにチャレンジできるすごく良い機会です。引き続き、チャレンジしていってプレーの幅を広げていきたいです」と続け、次のスペイン戦に向かいます。

 Round of 16は、上位8チームと下位8チームに分ける大事な試合であり、このチームが目標に掲げるメダル獲得へ向けては絶対に負けられません。スペインについて、「高さ、速さ、強さの全てを持ち合わせているチーム」と藪内ヘッドコーチが言うように、平均181cmと高く、世界ユースランキング2位の強豪です(日本は11位)。「今まで練習してきた以上のものを出さないと勝てないチーム」と田中選手は気を引き締め、「自分の可能性を決めつけずに、新しいことにチャレンジをしていくことが必要です。もっと得点に絡みたいし、チームの勝利に少しでも手助けできるように、自分のできることは全力で戦っていきます」と抱負を述べ、勝利をつかみ取りに行きます。