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女子日本代表:オリンピック予選[第2戦]日本84-92ベルギー 怒濤の追い上げも及ばず惜敗

2020年2月9日

立ち上がりに勢いづける活躍を見せた長岡萌映子選手

7本のアシストを決め、調子を上げる吉田亜沙美選手

 「FIBA 東京2020 オリンピック予選大会 -FIBA WOMEN’S OLYMPIC QUALIFYING TOURNAMENT 2020-(以下OQT)」は第2戦、AKATSUKI FIVE女子日本代表チームは開催国ベルギーと対戦。初戦のカナダに敗れ、負けられないベルギー。満員のアウェー会場での対戦は、第4クォーターだけで6本の3Pシュートを沈めた林咲希選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)の怒濤の追い上げも及ばず84-92で敗れ、1勝1敗となりました。

 スウェーデン戦とは打って変わり、この試合は第1クォーターに22点を挙げるハイペースな展開でスタート。ポイントガードの本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)が次々と前線へパスを出し、日本らしい速い展開で得点を挙げていきます。長岡萌映子選手(トヨタ自動車アンテロープス)が積極的に攻め、最初の10分間で10得点をマーク。交代メンバーもしっかり勢いをつなぎます。昨年、ベルギーを相手に2連勝した三井不動産カップでMVPを受賞した林選手は、すぐさま3Pシュートを決めました。第1クォーター終了間際には大﨑佑圭選手も3Pシュートを決め、22-13と9点をリードし、幸先良いスタートを切ります。

 しかし第2クォーターに入るとベルギーのチームプレーが冴え、ノーマークから簡単に失点を許します。開始3分10秒、#22ハンネ・メスダー選手の3Pシュートで24-26と逆転されました。日本がタイムアウトを取った後、本橋選手の3Pシュートで27-26とリードを奪い返します。しかしベルギーの勢いは止まらず、#42ジャナ・ラマン選手、#11エマ・メッセマン選手にインサイドから次々と決められ、ベルギーペースで点差が開いていきます。残り2分、渡嘉敷来夢選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)が初得点を挙げ、最後もフリースローをしっかり2本決めましたが、34-40と6点を追いかけて前半を終えます。

 第3クォーターもボールをつなぎ、ノーマークを作って得点を挙げていくベルギー。それに対し、ゾーンディフェンスを試みましたが全て得点につなげられ、40-55とさらに点差が開きます。日本も攻守に渡って成功する場面も増えていましたが、要所でベルギーが3Pシュートやタフショットを決め、またリバウンドも圧倒されて53-68と15点を追いかけて最終クォーターへ。

 本橋選手と町田瑠唯選手(富士通レッドウェーブ)の2ガードを起用し、ペースを上げながら次々と3Pシュートを決めて反撃開始。残り4分22秒、渡嘉敷選手がオフェンスリバウンドをねじ込み、70-80と10点差に詰めます。さらに町田選手がボールを奪い、前を走る林選手がパスを受けるとゴールを背に向け、3Pシュートラインまで戻って放ったシュートが決まり、73-80。強気で3Pシュートを決める林選手が流れを引き寄せます。

 フルコートプレスディフェンスでベルギーの攻撃を阻止し、スティールから林選手が3Pシュート、さらに町田選手が速攻を決め、84-85。残り1分38秒、土壇場で1点差まで追い上げました。しかし、日本のチームファウルは5つを越えており、フリースローを与えてベルギーに逃げ切られ、84-92で敗れました。

 悔しい1敗となりましたが、すでに東京オリンピックへの出場権がある日本にとっては、個々にとってはトライアウトの場でもあります。8本の3Pシュートを決め、ゲームハイの24点を挙げた林選手の素晴らしい活躍は大きなインパクトを残しました。途中出場の町田選手は10分間の出場で6本、吉田亜沙美選手(JX-ENEOSサンフラワーズ)も7本のアシストを成功させ、いずれもターンオーバーもなく、控えのポイントガード陣もしっかりゲームを機能させています。

 次戦は早くもラストゲームとなるカナダと対戦。ベルギー戦(○61-56)、スウェーデン戦(○80-50)と2連勝したカナダは早くもオリンピックへの出場権を手にし、FIBAランキングも同グループ内最高の4位(※日本は10位)の強豪です。カナダ戦は2月9日(日)深夜2:05よりティップオフ(BS-TBS、CSフジテレビ TWO / NEXT、DAZNにて生中継)。

■試合後コメント
トム・ホーバスHC
「第1クォーターは日本のスタイルのバスケができていたと思いますが、第2クォーターからベルギーにうまくアジャストされ、我々はそれにうまく対応できませんでした。ディフェンスではマッチアップやゾーンで対応しようとしましたが、残念ながらうまくいかず、ベルギーも24秒ぎりぎりでもタフなシュートをたくさん決めて、相手の流れになってしまいました。第4クォーターはスモールラインナップで行くことを決め、逆転するチャンスもありました。今回は負けてしまいましたが、次に繋げていきたいです」

#27 林 咲希選手 (JX-ENEOSサンフラワーズ)
「前半は攻めきれず、ディフェンスのミスコミュニケーションなどもあり、相手の流れになってしまいました。第4クォーターでトムさんがスモールラインナップにした時には、3Pシュートが必要だということは感じたので、ボールを持ったら打つと決め、それがシュートの成功に繋がったと思います。ただ、自分の中にまだ波があるので、そこは修正しなければいけないと改めて思いました。小さなミスがないように、もっと精度を上げていく必要があります」

■ FIBA 東京 2020 オリンピック予選大会 試合日程
試合開始時間はすべて日本時間26:05予定
2020年2月6日 (木) 日本 75-54 スウェーデン ※22位
2020年2月8日 (土) 日本 84-92 ベルギー ※9位
2020年2月9日 (日) vs カナダ ※4位
※FIBAランキング:日本10位