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第6回東アジア競技大会 大会最終日(第6日目) 男子日本代表チームは3位決定戦・韓国に56-81で敗れ、今大会を4位で終了
2013年10月14日
第6回東アジア競技大会 バスケットボール競技は本日最終日を迎え、残すは男子決勝と3位決定戦の2試合のみ。昨日、チャイニーズ・タイペイに準決勝で敗れた男子日本代表チームは、同じく学生メンバーで臨む韓国と銅メダルを賭けて対戦しました。
「韓国戦は立ち上がりにやられて、10点離されて終わるのがいつものパターン」と長谷川 健志ヘッドコーチが話すように、開始直後から2連続シュートを決められ、いつものパターンになるかと思われました。しかし、ディフェンスとリバウンドを粘り、タフショットを決めきった日本はリードを奪って第1ピリオドを終え、21-18。第2ピリオド、韓国に先制されるとすぐさまオールコートプレスディフェンスに阻まれ、3Pシュートを含む5連続得点を許し、あっという間に21-29。しかし日本は3Pシュートを決めて持ち直し、33-38と5点差に詰めて後半へ。
後半は逆に韓国に3Pシュートを沈められ、そしてインサイドを攻められ、点差が開いていきます。日本はゾーンディフェンスに苦しみ、最後まで諦めずに戦ったのですが及ばず。56-81で韓国に敗れて、今大会を4位で終了となりました。
試合後、長谷川ヘッドコーチは、「前半にイニチアシブを取ることができたのは、選手たちの成長を伺えた点です。ゾーンディフェンスは攻略できませんでしたが、マンツーマンディフェンスを攻められたことで、韓国に対して一歩は踏み込めたと思います」と、手応えを感じた点を挙げています。「FIBA ASIA選手権に出場した日本代表選手なのだからこの機会にもう一度成長し、課題を見つけてもらうためにトライさせました」と長谷川ヘッドコーチが話すのは#4田中 大貴選手のこと。この試合も40分間フル出場した#4田中選手は、「今回は十分にプレイタイムをもらって戦うことができました。この試合も前半は良い部分もありましたが、後半は抑えられてしまったので、もっと安定して力を発揮できないといけないと感じています」と今日の試合を振り返りました。中国、チャイニーズ・タイペイ、韓国に3連敗したことを受け、「東京オリンピックまで7年しかないと思ってますし、一つひとつ段階を踏んで成長していくしかないです。いきなり強くなることはできません。この経験を踏まえながら、日本に戻っても海外でも力を発揮できることを常に考えて、努力していきたいです。そうしなければ、7年経っても同じ結果になってしまう」と話し、未来を見据えています。
キャプテンを務めた#7藤井 祐眞選手は、「みんな頑張ってはいましたが、それでも最後は相手の高さに対し、体を寄せていてもリバウンドを獲られてしまう仕方ない部分はありました。それでも、中国戦では相手の高さに対して、インサイドもよく戦ってくれました。悔しかったですが、なかなか体験できない試合でしたので、楽しんでできました」と今大会の感想を述べ、最後は笑顔でロッカールームへと引き上げていきました。
今大会を通じて、今後の男子日本代表チームが目指すべき方向を長谷川ヘッドコーチに伺いました。「身長が低い分、個人の技術や判断が大切であり、その判断力を高めるためにも技術が大事。普段から考えながらバスケットをしなければならず、いつでも一手先を読むバスケットをしてもらいたいです。国際大会に出ればそのことを認識しますが、日本に戻るとそこまで考えなくても能力でできてしまっているのが日本の弱さ。もっともっと厳しい状況に追い込まなければいけない部分がたくさんあります。バスケットに対する厳しさや悩みがあって、それを乗り越えていかなければ成長はありません。指導者もまた失敗して学ぶものです。選手ともども、我々も勉強していかなければなりません」。
中国とチャイニーズ・タイペイが最後までもつれる好ゲームを見せた男子決勝戦は、残り25秒に#6KE選手の3Pシュートで逆転に成功したチャイニーズ・タイペイが82-79で優勝し、バスケットボール競技は全日程を終えました。男子日本代表チームは、他の競技の方々とともに日本選手団として、明日の閉会式に参加してからの帰国となります。
帰国後の今週末には、所属チームに戻った選手たちがしのぎを削り合う関東大学バスケットボール 1部リーグが、筑波大学筑波キャンパスにて再開。関東1部リーグ勢が占めるこのチームの中で唯一、関西から選ばれた#9藤高 宗一郎選手。高校時代に全国大会を経験しておらず、所属の関西大学は2部リーグ。「日本代表に選ばれたことは本当にビックリしています。まだまだ状況判断が悪い時がありますので、しっかり改善して状況に応じたプレイができるようにしたいです」と大会での反省点を挙げていました。関西学生バスケットボール 2部リーグは、10月19日(土)と20日(日)に甲南大学で最終戦を迎えます。
今大会を通じてそれぞれ課題と自信をつかんだ選手たち。大学リーグに戻っても日本代表同様に“言い訳をしない戦い”を続けることが、大学リーグの発展と男子バスケ界の未来につながっていきます。ぜひとも会場で応援し、若き日本代表選手たちの成長を見守ってください。
そして女子日本代表チームは、10月27日(日)よりタイ・バンコクにて本番となる「第25回FIBA ASIA女子バスケットボール選手権大会」を迎えます。今年度の目標は、このFIBA ASIA選手権で優勝すること。今後ともご声援をよろしくお願いいたします。
■大会第6日目(10月14日) 試合結果
【男子】3位決定戦
日本 ● 56-81 ○ 韓国
【男子】決勝戦
チャイニーズ・タイペイ ○ 82-79 ● 中国
【最終順位ー】
優勝:チャイニーズ・タイペイ
2位:中国
3位:韓国
4位:日本
5位:モンゴル
6位:グアム
7位:ホンコン・チャイナ
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