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2018年度バスケットボール男子U18日本代表チーム「 FIBA U18アジア選手権大会2018 」へ向けた最終合宿を終え、タイへ出発

2018年8月3日

将来のトップレベルになるであろう選手たちとのマッチアップを楽しみにする結城 智史選手

4度目のFIBA大会に臨む中田 嵩基選手はキャプテンとしてチームを引っ張る

 2018年度バスケットボール男子U18日本代表チームは、7月30日(月)から8月2日(木)まで行われた国内強化合宿を終え、本日8月3日(金)に「FIBA U18 アジア選手権大会2018」の開催地であるタイ・バンコクへ出発しました。8月5日(日)より開幕し、上位4チームに与えられる「FIBA U19バスケットボールワールドカップ2019」への出場権獲得を目指します。

 最終合宿は大学生に胸を借りながら、連日試合を行いながらの調整でした。トーステン・ロイブルヘッドコーチは、「このチームの選手たちはお互いに一緒にいることが楽しく、とても仲が良いです。しかしコートに入ればしっかりギアを入れ替えて、真剣に競争ができる選手たちです。最後も大学と3試合を行ったことで良い準備をすることができました。今から大会が楽しみです」と自信をうかがわせています。

 男子U18日本代表選手たちは、今年4月にそれぞれ行われたドイツ遠征でのアルバート・シュバイツァートーナメント、またはFIBA U16アジア選手権大会に出場し、すでに国際大会を経験している強みがあります。男子U16日本代表に引き続き、メンバー入りした結城 智史選手 (土浦日本大学高等学校 2年)は、「日本の武器はトランジションであり、男子U16日本代表でもそこは通用していたので、もっと走って速攻からの得点を増やしていけば勝てると思います」とあの経験を早速生かせるチャンスが巡ってきました。

 キャプテンの中田 嵩基選手 (福岡大学附属大濠高等学校 3年)は、FIBA大会への出場はこれで4度目です。唯一、前回大会の準優勝メンバーですが、FIBA U19ワールドカップへの切符を獲った喜びよりも、「決勝でイランに敗れた悔しさを味わいました」という苦い思い出の方が強く残っています。男子U16日本代表選手たちも、勝てば世界への扉が開かれる準々決勝でフィリピンに70-72で敗れ、悔しい思いを経験しました。「それぞれのリベンジを意識しており、勝ちたい気持ちが強い選手たちです。心配な部分はなく、みんながチャレンジできることに喜びを感じているので大会が楽しみです」と中田キャプテンをはじめとした全員が前を向き、優勝を目標に掲げて今大会に臨みます。

 予選ラウンド開幕戦で対戦するカザフスタンについてロイブルヘッドコーチは、「前回大会は最後にディフェンスをがんばったことで引き離し、98-78で勝てましたが、厳しい試合でした。サイズがあり、フィジカルも強い相手なので、簡単な開幕戦ではありません」と気を引き締めます。2戦目のインドネシアを経て、予選ラウンドの最後に前回の決勝と同じカードであるイランと対戦します。「特別なゲームになる」とロイブルヘッドコーチは再戦を楽しみにしているとともに、「そこまでの2戦でチームをより成長させて臨めるようにしたいです」とリベンジに挑みます。

 第3次強化合宿中に負傷し、リハビリに取り組んできた田中力選手(IMGアカデミー)でしたが完治せず、残念ながらメンバー入りを果たせませんでした。それでも最終合宿までチームと一緒に過ごし、仲間たちに声をかけ続け、戦う気持ちは一緒です。「直前まで一緒に合宿をしてた力がケガで出られなくなり、そこからどうやってチームの士気を上げるべきか悩みました。でも、周りのみんなが力のためにも自分たちがしっかりしなければいけないと自覚を持って練習に取り組んでくれたことで、良い方向に向かっていると思います」と中田キャプテンは言います。ロイブルヘッドコーチも同じく、「苦難を乗り越えてきたからこそ、さらにチームは一体感を持って大会に臨むことができる」と選手たちに伝えました。ここまでともに競い合ってきた候補選手たち、インターハイ期間中にも関わらず背中を押して送り出してくれたチームメイトのためにも全力を尽くさなければなりません。

 今大会よりオーストラリアとニュージーランドが加わり、その戦いはより厳しくなります。しかし結城選手は、「将来のトップレベルになる選手もいると思うし、そういう選手とマッチアップできると思うと今からワクワクしています」と目を輝かせています。これまでは飛び級で出場してきた中田選手は、ようやく自分の代の大会に出られることで、「スタッツに残る数字を意識してプレーしたいです」と意欲を見せています。ロイブルヘッドコーチは「大会に出る以上、優勝を目指さなければ意味はない」と発破をかけて強化してきた男子U18日本代表チーム。8月5日(日)14:15(※日本時間)より、カザフスタン戦から開幕します。