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平成27年度男子U-16日本代表チーム 第6次強化合宿開催報告

2015年10月19日

ドイツ遠征を経て手応えを感じながら練習に励む伊藤 領選手

落ち着いてチームをリードするポイントガード・中田 嵩基選手

 平成27年度バスケットボール男子U-16日本代表チームは、10月16日(金)~18日(日)の期間、味の素ナショナルトレーニングセンターにて第6次強化合宿を実施。インドネシア・ジャカルタにて開催される「第4回FIBA ASIA U-16男子バスケットボール選手権大会」(10月29日(木)~11月7日(土))へ向けて、高校強豪チームなどに胸を借りながら実践形式の強化を行いました。

 インターハイ(全国高等学校バスケットボール選手権大会)や国体予選、全国中学校バスケットボール大会など所属チームで力をつけ、今年8月に実施したドイツ遠征を経験したことで、選手たちは着実に成長を遂げています。今合宿で行われたゲーム中はミスも目立ち、まだまだ課題点も多い男子U-16日本代表チームですが、攻守に渡って強化の成果も出ており、選手たちは手応えを実感しています。

 最年少ながらチームの司令塔として指示を出し、得点に絡む活躍をしていた中田 嵩基選手(福岡市立西福岡中学校 3年)。今合宿では新たなるオフェンスのフォーメーションを習い、実行するためにもコミュニケーションが大事になります。「フォーメーションが増えると混乱する選手も出てきます。分からないことがあれば僕がヘッドコーチに聞いて、早めに解決していくことがガードに求められている部分でもあります。自分が理解し、周りの選手たちに伝えるようにしています」と中田選手は話しており、ゲーム中は円滑にオフェンスを実行させていました。「いろんなフォーメーションがありますが、基本として積極的に攻めていくことが大切です。ガードから見てスペースがあれば、『ゴールに行ける』と声をかけていくことも自分の役割です」と話すように、中田選手はしっかり状況判断をしながら、落ち着いたプレイでチームを引っ張っています。「このチームの中で一番小さいので、その分を運動量でカバーしなければいけません。小さい分、走ることでは一番目立つ選手になりたいです。また、少ないチャンスの中でも、しっかり確率良くシュートを決められることがガードとして大事だと思っています」と明確な目標を持って取り組んでいる中田選手。「(FIBA ASIA U-16選手権大会で3位以内に入り)世界に行きたい」と力強く語っていました。

 ディフェンスで粘り、勝機を見出すのが日本のスタイルとして確立され、女子日本代表はオリンピック出場、男子日本代表もFIBAオリンピック世界最終予選へ出場を決めました。男子U-16日本代表チームも、2大会連続となるFIBA U-17世界選手権を目指し、ディフェンス力向上を目指しています。伊藤 領選手(開志国際高校 1年)は、「流れが悪い時には、なおさら厳しくいかなければならないですし、ディフェンスでプレッシャーをかけることが自分の仕事だと思って、いつでも積極的に取り組むようになりました」と、ドイツ遠征で日本のディフェンスに対して手応えを感じています。今合宿中も、前線からプレッシャーをかけて激しいディフェンスでチャンスを作っていました。「前回合宿からゾーンディフェンスの練習を始めましたが、試合では自分たちのやりたいようにできていました」とディフェンスのバリエーションを増やしながら、日本の武器をさらに研ぎ澄ましています。

 10月29日(木)に開幕を迎える本番まで、あと10日余り。残す国内合宿も次回、第7次強化合宿(10月23日(金)~26日(月))が最後となります。トーステン・ロイブル ヘッドコーチは、「前回より良いゲームができた。しかし、これに満足せず、徐々に良くなることが重要。ゲーム中もミスはまだ多く、課題も多い。自己満足しては成長はない。FIBA ASIA U-16選手権大会で勝てるチームになるために、努力しているわけであり、今後も一つひとつレベルアップしていこう」と選手たちに伝え、さらなる成長を目指して最終調整を行なっていきます。