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2018年度ジュニアユースアカデミー 第3回キャンプ 開催報告
2018年12月15日
ピック&ロールの応用としてハンドオフからの攻撃を学ぶ (男子)
ポストアップなどの復習と、新たなテクニックの習得と2本立てで行われた (女子)
11月9日から11日までの3日間、味の素ナショナルトレーニングセンターで「2018年度ジュニアユースアカデミー」の第3回キャンプが行われました。今回は「2018年度U14ナショナル育成センター」の第1回キャンプと同時開催だったため、これまでよりやや短い時間のキャンプとなりましたが、選手たちはその時間内に集中をして、内容の濃いキャンプを行っていました。
男子はこの年代に必要なコーディネーションドリルや、強いフィジカルコンタクトを伴うトランジションからのシールなど、これまで同様にファンダメンタルを確認していきました。
「以前も伝えたとおり、彼らは可能性が非常に高いグループです。前向きなエネルギーを持っていて、練習への取り組み方もいい。常にポジティブであり、笑顔を出すこともできる。それでいて一生懸命プレーしてくれることは指導している私にとっても楽しいことです」
キャンプを主導するトステン・ロイブルコーチは今回も彼らの取り組み方に満足しています。またファンダメンタルに並行して、ピック&ポップの動きからペイントエリア内にアタックするテクニックや、ピック&ダイブの応用(ハンドオフへの移行)なども学んでいきました。
「今回教えたピック&ポップからのアタックなどは、身長的に大きくないビッグマンにすごく有効なスキルです。単なるファンダメンタルを教えるだけでなく、彼らのゲームIQを高めていくようなドリルで、状況を考え、なぜこの動きをやっているのかをわかってもらいたいと考えました。そのためのファンダメンタルを今回は示したわけです」
同キャンプでは国際レベルの大会で使うことのできるファンダメンタルを教えています。それもまた選手たちの意欲的な取り組み方が引き出していると言ってもいいでしょう。
「これまでのキャンプよりもハードルが上がってきているのを感じます」と振り返るのは奥浜貫太選手(沖縄・琉球ゴールデンキングスU15・中学3年)です。それでも奥浜選手はディフェンスのカバーに対する声掛けなどもしっかりできていると言います。それこそが自分自身の成長だというわけです。
「これまでは自分のプレーに自信が持てずにいました。でもジュニアユースアカデミーのトライアウトに合格して、このキャンプに参加できていることで自信になりましたし、競技力向上にもつながっています。実際にここでリバウンドを取って、そのまま自分でボールをプッシュすることを教わって、琉球ゴールデンキングスU15の練習でもそれを実践したところ、プレーとしても通用したし、コーチから褒められました」
キャンプの成果を自チームで実践し、そこで試行錯誤を繰り返すことで選手たちはさらに上達していきます。そのことを選手たちも体感できているようです。
一方の女子は15人の選手のうち14人が中学3年生ということもあり、前回のキャンプ終了時に「練習する場所を探しておくように」と伝えていました。しかし現実的には部活動を引退した選手たちが練習場所を確保するのは難しいようで、前回の復習から入った初日のキャンプでは動きにあいまいさが見受けられました。
それでも萩原美樹子コーチは短い期間でのキャンプで少しでも多くのことに触れてもらいたいと、今回のキャンプではピック&ロールの動きと、逆サイドのローポストにいた選手がリフトする動きなどを指導していきます。
「インドで行われたU18アジアン選手権を戦ってみて、やはり選手が戦術を理解する能力が必要だと改めて感じました。そのためにも『あれ、これはどこかで習った記憶があるぞ』と思える練習をしたいと考えました。特にこの年代で教わったことは後々でも覚えているものです。実際に昨年のU14ナショナル育成キャンプに参加していた選手たちは、昨年のことを覚えています。若さの力でもあると思いますが、やったことが残る柔らかさを彼女たちは持ち合わせています。今回10教えたことのうち1でも残っていれば、将来の彼女たちのプレーに役立つのではないかと思うのです」
中学3年生の練習場所をどうするかという課題は残りますが、それでも柔軟な思考を持っている今だからこそやるべきことはあると考えているわけです。
復習に悩むのは中学3年生だけではありません。このキャンプで唯一の中学2年生である山下楓選手(北海道・札幌市立平岡緑中学2年)も「毎日部活動で体を動かすことはできていますが、練習メニューが違うので、キャンプの復習などができないところもありました」と振り返ります。
それでも「いつもはセンターしかやれていないなかで、ここでは2番や3番、ときにはポイントガードの動きなども教わるのですごくいい勉強になっています」と新たなテクニックの習得を前向きに捉えています。
「3年生のなかで私だけ2年生というのは緊張しますが、先輩たちが少しずつ声をかけてくれるので、そこも変化してきています。また北海道には私より大きな選手があまりいないのですが、ここではみんな大きいので、そのあたりが大変です」
そうした経験が山下選手をさらに強くさせると言ってもいいでしょう。
2018年度のジュニアユースアカデミーは次回が最終回になります。新たなことに取り組みながら、これまでの成果をいかに発揮できるか。第4回キャンプは11月16日から18日までの日程で行われます。
■2018年度ジュニアシュースアカデミー 第3回キャンプ 主な実施プログラム
■1日目 11月9日(金)午後
・開講式
・クリニック
・栄養講習
・心理講習
■2日目 11月10日(土)午前
・朝練習
・トレーニング
・クリニック
■2日目 11月10日(土)午後
・プレワークアウト
・クリニック
・講義
■3日目 11月11日(日)午前
・朝練習
・トレーニング
・クリニック
※活動の様子はフォトギャラリーにてご覧下さい。